『イラン国営メディア「サウジアラビアが大使館空爆」』(NHK) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160107/k10010364561000.html → おお。イエメンの反体制派「アルホーシー派（シーア派）」に対抗するサウジ連合軍の指揮を執るとされるのがサルマン現国王の息子のMBS（ムハンマド・ビン・サルマン）国防相兼副皇太子。サウード家の第三世代で30歳の若さだ。これまでの伝統的なサウジの手法とはかなり異なる、強硬派で知られる。
今も19世紀の香りを残すイエメンはもともとアルカーイダの創設者ビンラーデンの故郷であり、昨年1月パリで雑誌社「シャルリエブド」の襲撃犯とされる「アラビア半島のアルカーイダ」の本拠地でもある。1990年の南北イエメン統合後も南北間、部族間の摩擦軋轢が続き、北のザイド派（シーア派）が反政府活動を強めていたところに、サウジが軍事介入していた。
歴史があり、誇り高いが貧しいイエメンと、世界最大の産油国となったリッチな隣国サウジアラビアとの間でも微妙な国民感情の摩擦もある。会津と薩長、日中韓の違いをよい。
ホルムズ海峡のみならず、スエズにつながるバーブル・マンデブ海峡まで波高しだ。これ以上の混乱がISなどの過激派を喜ばせることのないよう、それぞれに自制を促したい。
