先ほど、日本のエネルギー政策への意見書を提出しました。
全文は下記の通りです。
【意見内容】
原子力発電自体に反対します。
その観点から2030年ゼロシナリオを支持し、それよりも可能な限り早期に原発ゼロを実現すべきと考えます。
2011年3月11日東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故により、原子力の安全神話が崩壊し原子力をコントロールすることがいかに困難であるかが明確になりました。
政府は「より安全な電気が欲しい、使用済み核燃料の問題を子供たちの世代におしつけたくない」などの国民の声を聞き、しっかりとした政府方針を立てるべきと考えます。
特に、国民生活や産業に影響を与える電気料金の上昇に関して、原子力発電の有無による差異はほとんどありません。
（参考:
http://jref.or.jp/images/pdf/20120810/20120810_scenario.pdf )
むしろ、電力小売の完全自由化・発送電の所有分離などの施策を早期に実施し、電力会社間の競争を促すことの方が今後の電力料金の上昇を抑えることに役立つのではないでしょうか。
また、競争環境整備と安定供給のために国内送電線の整備はもとより、海外との送電線の連系が必要と考えます。
原子力の代替としての自然エネルギーは、化石燃料やウランのような輸入に頼らない純国産エネルギーであり、導入コストの回収が終われば他の電源より発電コストが安いという特徴があるため早く導入すればするほど2030年以降の電力全体のコスト低減に役に立つと考えます。
原子力ゼロを現実のものとするために、今この時点から最大限導入する必要があります。自然エネルギーには頼れないという意見も有りますが、日本は自然エネルギーの宝庫であり、その発電量もコストも著しく改善するものと思われます。
さらには、スマートグリッド、スマートメーターの導入により需要家サイドでのイノベーションを促進し、省エネや ピークシフト等の施策を競争環境の中で創出していかなければなりません。
我が国は、戦後の石炭から石油への転換、オイルショック後の脱石油政策という大変困難なエネルギー革命を果たしてきました。
原子力ゼロ社会の構築は再度の大きなチャレンジです。しかしそれらの難題の度に我が国は国民が一丸となって産業構造の変革と技術革新によって新しい社会を構築し世界をリードしてきました。
いまこそ、国が大きなビジョンを示し一丸となって取り組むことで原子力のない社会を目指すべきで、またその実現は十分に可能であると考えます。
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